フォーラム

第8回大使を囲む懇談会開催

  • 大塚海夫駐ジブチ大使を囲む懇談会
  • 7月7日午後国際文化会館において、大塚海夫駐ジブチ大使に同国の最近の事情などを伺う会を開催しました(対面参加の他、オンライン参加も含めて開催しました。参加者は、会員の法人企業等からの出席者12名、オンラインによる参加者23名)。

    大塚大使より、同国の概況について、以下の説明がありました。
    同国の面積は四国の約1.3倍で100万人弱の総人口の約6割がソマリ人、3割5分ほどがアファール人(エチオピア系)、5分程度がアラブ人であるが、国民の間での民族抗争は無い、言語はフランス語とアラビア語が公用語である、地政学上の要衝に位置する同国はAUとアラブ連盟に加盟し、地域の安定勢力として全方位外交を展開している。またバブ・エル・マンデル海峡を扼し、エチオピアの外港・内陸アフリカの玄関口として機能することから、同地域の物流・金融・通信・交通のハブとしての役割を目指している。欧米諸国に加え、中国の軍事基地も受け入れている。我が国も海賊対処活動のため、同国に初の海外拠点を置き、その運用を2011年に開始した。
    5期目に入ったゲレ大統領の資質は高く、部族間の均衡をとりながら特に問題なく統治している。また同国民はほとんどイスラム教徒であるが、過激性はない。人口は相対的に若く、35歳以下が7割を占めるとみられる。

    同国の投資環境は、前述のように地政学上の要衝に位置し、エチオピアの外港として機能し、高いGDP成長率を示している(2022年度の同国のGDP予想成長率は7.1%(世銀推定)。世銀Doing Businessランキングにおいても、同国は2018年から翌年の2019年までに55位上昇していることにも表れているが、ビジネス環境の改善に努めてきている。他方、我が国から見た同国の投資環境の課題としては、国内人口百万という小さい国内市場であることから市場としては後背のエチオピアを一体で考えることが必要、中国が大きな影響力を有すること、日ジブチ投資協定が現在無いことなどが考えられる。我が国との関係は良好であり、日本が建設した学校が同国では「フクザワ学校」と命名されて活動中である。また近年では両国間の要人訪問も密接に行われている。

    中国・ジブチ関係は1979年の国交樹立以来良好な関係を維持しており、中国は「一帯一路」の要衝として2017年8月に海外初となる中国保障基地の同国における運用を開始した。両国間の要人の往来も頻繁に行われており、またジブチに多数の中国人が居住している他、中国に留学するジブチ人留学生も多い(現在までの総計2千名)。港湾関係をはじめとする協力・投資も急激に増加した。中国関係プロジェクトとしては、国会図書館・公文書館、旧ジブチ港再開発建設、ジブチ・アジスアベバ間鉄道開発、新フリーゾーン建設、ドラレ多目的港開発、ダメルジョグ工業団地、などの計画が進行中あるいは検討中である。昨年末には、30億円といわれる国会図書館・公文書館の寄贈式が行われた。他方で、中国からの債務は、GDPの3割以上の額に相当、ジブチは一国からの債務が増大することの問題点をよく認識しており、多国との協力推進により相対化を図る努力をしている。

    同国における新型コロナの蔓延状況については、昨年春ごろ一時多数の感染者を出したが、その後3月に店やモスクを閉め、バスなどを停めるロックダウンを徹底的に実行したことから、感染は収束に向かい初動対応に成功したと見られ、マスクを着けずに外出する人が多くなったが、他方今年春には、大統領選挙キャンペーンが大々的に実施されたこと、在外のディアスポラが戻り、また変異種の流入等で感染が拡大したと見られ、政府はCOVAX、露・中のワクチン接種を急いでいる。

    次いで法人企業等より、同国の市場における日本車の評判はどのようなものか、また近隣諸国から入ってくる車の、同国内における価格はどのようになっているか?米国はジブチを核としてアフリカの角地域における、中国との力のバランスをどのようにしようと考えていると見られるのか?エチオピアのティグライ地方に起きている軍事衝突の図式はいかなるものか?今後ジブチのビジネス関係が成長するとして、考えられるリスクはどのようなものか?先ほど港湾事業の一環としてのダメルジョグ工業団地計画の話を伺ったが、具体的にどのような分野の開発を企図しているのか、既に何らかのアイディアがあるのか?また、電力は十分あるのか?ジブチ国民で、今後エチオピアでスタートアップし、何らかの分野の事業を起こしたいという希望を有する国民は、いるのか?最近は同国周辺海域の海賊行為による被害は、ほとんど起きていないのか?海賊の攻撃を受けた場合、これを捕らえる場合の司法権はどうなっているのか?若い世代の失業率が70%程度と理解するが、外国で勉強した場合、学生は卒業後同国に戻るのか?などの質問が出され、それらについてそれぞれ、大塚大使より懇切な説明がありました。

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