講演記録

昭和55(1980)年度 国際交流奨励賞
アフリカ協会 松浦晃一郎メッセージ

 「国際交流基金賞50周年記念
アフリカ協会のメッセージ」

2022年は国際交流基金設立50周年、2023年は「国際交流基金賞」設立50周年、大変おめでとうございます。
1972年国際交流基金の設立が発表された時、私は外務本省で日米関係を担当するポストについておりました。国際交流基金が日本文化の海外紹介活動を強化し、そのような活動を通じて日本と諸外国との文化交流を推進し、更には諸外国との相互理解を増進することを目的としている旨が発表されたので、日米関係を担当する私としては、これによりそれまでどちらかといえばアメリカの文化紹介が日本で活発に行われているのに反し、アメリカにおいて日本文化の紹介活動が必ずしもそれほど活発でなかったのを、これからは相互交流の形で進められるということに大いに期待を持ったのを覚えています。その後の国際交流基金の活動を見ていますと、アメリカに対してのみならずアジア太平洋諸国、更には世界の各地域に対し活発な日本文化の紹介が行われるようになり、大変嬉しく思っています。私はユネスコ事務局長時代に世界の196カ国を訪問しましたが、私が想像していたよりもこれらの国々の日本文化に対する関心が高いのを実感いたしました。また、近年は予算的な制約がありますが、引き続き活発な活動が続けられることを期待しています。
そのような中で、1973年に設立された「国際交流基金賞」が世界各国で注目されるようになっているのを嬉しく思います。現在私は1960年「アフリカの年」に日本で設立されたアフリカ協会の会長を務めていますが、アフリカ協会が設立後20年経った1980年に国際交流奨励賞をいただいたのを大変光栄に思っています。現在アフリカでは54カ国の独立国があり、世界的に見てアフリカの重要性は益々高まってきています。そのような中でアフリカ協会の主要な役割は日本とアフリカ諸国との交流、なかでも文化交流を推進していくことです。従って引き続きそのような交流にあたって国際交流基金の支援をいただきたいと思っております。

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