フォーラム

第11回大使を囲む懇談会開催

  • 木村駐モザンビーク大使を囲む懇談会
  • 木村駐モザンビーク大使を囲む懇談会 

    10月6日(水)午後国際文化会館において、木村元・駐モザンビーク大使に同国の最近の事情を伺う会を開催しました(参加者は、出席者15名、オンラインによる参加者31名)。

    先ず木村大使より、同国の情勢について、以下の説明を行いました。
    2019年の選挙の結果は、FRELIMO(モザンビーク解放戦線)が国会議員250名中184名を占め、次いでRENAMO(モザンビーク民族抵抗運動)が
    60名、MDM(モザンビーク民主運動)が6名であった。
    新型コロナウィルスの感染状況は、人口約3千万人弱の同国において、1日40名弱が新規感染している状態。緊急事態宣言も実施した。ワクチンは15歳以上に接種しているが、9月11日現在、対象人口の約10%が接種を終えた状況であり、第3波を克服したところである。新型コロナウィルスによる経済への影響は、2020年の経済成長が28年ぶりのマイナス成長となったこと、石炭事業の落ち込みに伴う輸出減、絶対的貧困者の増加などである。日本は同国のコロナ対策への支援として、UNICEFを通じる援助、同国を含む25か国への債務救済として1億ドルの拠出、パリクラブでのリスケ実施、小型救急車および機材の供与、コールドチェーンへの機材援助他を行った。
    天然ガスを産出する、北部カーボデルガード州では、2017年から正体不明の武装集団による襲撃が行われるようになり、2019年、事件数が大幅に増加するとともに、ISが犯行声明を出した。同国政府は昨年4月、初めて「テロとの戦い」を前面に押し出している。政府はルワンダ軍とSADC軍の協力を得て、同州でテロとの戦いを進めている。(襲撃・戦闘数は累計800件以上、死者数が3,100人以上、国内避難民数は、85万人以上に達している。)同州の天然ガス開発は同国経済の要であり、テロ掃討は重要である(開発された暁には、同国で産する天然ガスの規模はアフリカ最大となる見込み)。なお中部においても治安情勢に問題があり、襲撃が行われる時があるが、これは上記とは無関係であり、内戦の名残の現象と見られる。
    同国経済は1992年の和平合意後、高い成長を示しているが、GDPパーキャピタは現在500ドル以下であり、世界でも最も低い方にとどまっている。主な産業は農業、エネルギー系鉱業、精錬業(アルミ)、電力(水力)が中心であるが、製造業では食料品製造、飲料品製造他が主要である。2020年の同国の公的債務残高は、GDP比122%に達した。
    対日貿易では、日本への輸出品は採油用の種(ゴマ)、石炭(原料炭)、非金属鉱物製品等であり、対日輸入品目は機類、車両等である。最近の日本から同国への経済協力は、茂木外務大臣の同国訪問時発表された、沿岸警備艇と関連機材供与2億円、国内避難民への人道支援9億円、浄水車5億円、WFPを通じた食糧支援(2億円ずつ2回)、巡視船7.5億円、他となっている。(この他、同国で現在進行中の日本によるすべての無償資金協力案件と今年3月以降の無償資金協力案件の表が示された。)

    次いで法人企業等より、現地の港湾では、主としてコンテナ不足により、荷動きが遅れているという報告があるが、解消の目途を知りたい、コロナ対策で適切な支援がいくつもなされたようだが、大使館が主として考案したのか、カーボン・ニュートラルなどが叫ばれる中、同国の環境政策はどのようなものか、マラリアは今なおアフリカにおける主要な感染症であり、死亡者を多く出しているところ、コロナ同様に然るべき対策を次々に進めるための企画はなされているのか、同国の公的債務の最大の相手国は中国と思うが、主要ドナー国の同国への経済協力実績表の上位に中国が出てこないのはなぜか、IMFから同国への一般財政支援は現在凍結されているが、今後再開への道筋はどのように決定される見込みなのか、TICADⅣにおいて日本はナカラ回廊をアフリカの中の最重要の回廊として位置付け、その結果「プロサバンナ計画」が開始されたが、その後日本は同計画から撤退したと理解しているところ、今後ナカラ回廊についてどのような協力を実施するつもりか(本件について、木村大使より、日本は「プロサバンナ計画」から撤退したのではなく、3段階の協力を終えて計画を成功裏に終了したとの説明がありました)、などの意見や質問が出されました。

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