フォーラム

第2回大使を囲む懇談会開催

  • 駐コートジボアール胡摩窪大使を囲む懇談会
  • 4月8日、国際文化会館において、胡摩窪淳志駐コートジボワール大使を囲む懇談会が開催されました。概要は次のとおりです(会場21名、オンライン10名参加)。
    【講演要旨】
    1.内政について、1960年のウフェ=ボワニ初代大統領選出後の歴代大統領・首相について概観した後、昨年の大統領選挙で、ウワタラ大統領が再選され、任期4期目に入ったことが紹介された。選挙では、有力な対立候補と見られていたバグボ元大統領、ティアム氏ともに立候補が認められなかったため、現職のウワタラ大統領が得票率84%で当選した。ウワタラ政権は、足掛け15年に及ぶ長期政権であるが、これほど高い支持を得た理由は、国内が大混乱に陥った2010年には戻りたくない、と多くの国民が考えたことも一つ。か。ウワタラ大統領は、84歳と高齢なので、次の大統領選挙に向けては後継者問題が焦点となろう。既に何人かが候補者として取り沙汰されているが、今後与党RHDPから然るべき候補者が指名されるのか、あるいは野党が対立候補を擁立できるのか、現時点では予断できない。若い有権者の反応も気になるところ。今後引き続き注視していきたい。
    2.経済については次の諸点がポイント。①GDPは2012年以降、年平均6~8%の右肩上がり成長を続けている。規模では仏語圏サブサハラ・アフリカ最大。 ②信用格付けもサブサハラ・アフリカ第2位で、外貨建て国債発行も活発。JBIC保証のサムライ債も起債に至った。③主要産業は農業で、カカオ及びカシューナッツは生産量が世界一だが、石油も採掘されており、2027年には20万B/Dの生産が見込まれている。④人口の22%が移民で構成される多民族国家であるが、国内に宗教的な対立はなく、大統領が北部出身であれば首相を南部出身者にするなど、民族間のバランスもうまく取られており、安定している。⑤失業率は2.3%と低いが、人口の7割近くを占める35歳未満の若者については、多くがインフォーマル・セクター、あるいは非正規で雇用されている。人口増加に伴いいわゆる「分厚い中間層」が生まれることが将来的な持続的な成長に欠かせないと思われる。 
    3.政府は国家開発計画を掲げて開発を進めている。現行(2021-2025年)の開発計画は実行率70%以上の成果を挙げて終了。2030年までの次期開発計画(民間投資の促進、人的資本の開発など6つの柱からなる)が先日議会で承認された。国の経済構造転換を加速させ、2030年までの中所得国入りを目指す上で、この次期開発計画の成功が重要。
    4.治安の維持は、国内社会の安定、経済成長、海外投資呼び込みなどにとって重要であるが、当国治安機関のガバナンスはしっかりしている。現状、国内でテロやクーデターが発生する可能性は低いが、北の国境はマリ、ブルキナファソに接しており、サヘル地域からテロリストの流入に目を光らせている。即ち「サヘルに対する防波堤」の機能を果たすことが求められ、当国政府もドナーの協力を得て「国際テロ対策アカデミー(AILCT)」が設立されている。日本政府としても、国際機関と連携して、北部国境管理向上、警察能力強化、地方政府インフラ改善支援や市民社会保護など、平和と安定に貢献する様々なプロジェクトを実施している。なお、仏はAES諸国から完全撤退したが、当国からは完全撤退した訳ではなく、仏との軍事協力は継続している。米国についても、USAIDは閉鎖したが、軍事分野での二国間協力は強化されている。
    5.日本との関係については、安倍総理の当国訪問(2014年)始めTICAD9に至るまでの主な要人往来、更に主要な援助案件の概要ついても紹介があった。最後に、当国要人らのの関心事項として、①一村一品運動の導入、②コメの増産や内水面養殖の推進などによる食糧自給率の向上、③教育や職業訓練による人材育成支援等、また企業向けには、④知見の共有や技術移転、⑤欧州からではなく当地での(兼轄ではない)拠点や事務所の開設、などの案件を例示しつつ、可能なものがあれば是非検討願いたい、との発言があった。

    【質疑応答】
    講演に引き続き質疑応答が行われました。参加者からは多岐に亘る質問がありました。具体的には、①仏の影響力の変化やロシアとの関係、②実施中のプロジェクトの進捗状況を問うものの他、③ローカル・コンテンツなど実際のビジネスに必要な情報に至るまで様々な質問があり、胡摩窪大使からは、ひとつひとつに丁寧な回答がありました。
                                        
               

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