フォーラム

第4回大使を囲む懇談会開催

  • 福澤駐ウガンダ大使を囲む懇談会
  •  2023年度第4回・福澤駐ウガンダ大使を囲む懇談会

    5月25日午後、国際文化会館会議室において福澤秀元・駐ウガンダ共和国大使をお迎えして、同国の近況について伺う会を開催しました。(会員企業等からの出席者19名、オンラインによる出席者18名)。

    冒頭福澤大使より同国の近況について以下の説明を行いました。

    ウガンダは1962年英国から独立した東アフリカに位置する国であり、面積は約24万平方キロ(本州とほぼ同面積)、現在の人口は約4,500万人である、国土の大部分が海抜1,200メートル前後の高地であることから、気候は温暖で住みやすく、主要産業は農林水産業、製造・建設業、サービス業等、国民性は温和である。GDPは405億米ドル(2021年、世銀)。首都のマケレレ大学は、一流大学の評価を受けて従来多くの人材を出している。1962年以降約20年強は政変・政権交代、クーデターが続き、開発上の空白の時代となったが、その後ムセベニ大統領が政権に就き、国内安定化と経済再建に取り組んで国をまとめ、現在に至っている。現政権は独裁的と言われているが、反政府の主張を行う新聞も存在し活動している。自由な活動を行うラジオ局も多数存在する。
    2021年の選挙でムセベニ氏は再選され、現在に至っている。同国は多民族の国(60以上の民族)であり、また周囲のコンゴ(民)、南スーダン、ルワンダ等からの難民を受け入れてきたが、その総数は増えており、現在約150万人であるが、難民には居住区に土地を与え、同国国民との混住が進んでいる。
    外交面では非同盟の原則の下、アフリカ連合(AU)及びアフリカ諸国との友好を計る一方、直接投資の誘致を図る観点から米国、日本,EU諸国との関係も良好。またインド、中国等のアジア諸国との関係強化にも努めている。
    同国では日本の戦後復興と経済成長がよく知られており、また車も9割は日本車であり、国民は親日的。現在の在留邦人数は230名。日本から同国への主な経済協力案件としては、ナイル架橋建設計画(円借款)、ウガンダ北部グル市内道路改修計画(無償)他がある。2020年までの実績は、有償資金協力が累積662.96億円、無償資金協力が711.37億円、技術協力が360.98億円となっている。

    その後出席者より、「インドとウガンダの関係はどのようなものか?」、「タンザニアのダルエスサラーム港に結ぶ石油パイプライン構想は、完成すれば石油輸出による外貨が国内の公共投資を促進し、望ましい結果が期待できると思うが、どのような現状か」、「周辺国との貿易は、南スーダンの独立後、同国との貿易量が増えたと思われるが、どのような実績か」、「どうしても投資はより安全なところに行く傾向があるが、今後日本からのアフリカへの投資促進の活発化のために、どのような心構えが必要と思われるか?」、「2026年の次期国政選挙が迫る中、見通しはどうか?」、「同国では、財政上の理由から新車の輸入を一時凍結する措置を現在行っているが、この措置の解除の見通しを知りたい」、「資料中の経済指標の中の、失業率が2.9%となっているが、実感とかけ離れているように感じる。この数字が正しいと観てよいのか?」等の質問と、「現場の実感だが、日本の無償の工事でも、中国のODAと誤解されることが多い、カンパラの道路立体交差案件の工事についても同様であるがなにかよい対策があれば、と思う」などの意見が出されました。

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