フォーラム

第7回大使を囲む懇談会開催

  • 前駐マラウイ大矢大使を囲む懇談会
  • 2月12日、国際文化会館において、大矢洋一・前駐マラウイ大使を囲む懇談会が開催されました。概要は次のとおりです(会場参加15名、オンライン参加8名)。

    【講演要旨】
    1.現在マラウイは、世界でボトム5か国に入る最貧国である。最近の急激な物価上昇(年率30%)や燃料不足に加え、汚職の蔓延など、深刻な問題を抱えている。 他方で現在2200万人の人口が、2030年には3000万人にまで増加すると推計されている。現時点では人口増加に伴い、ひとり当たりGDPは下降を続けているが、将来は人口ボーナスの恩恵を大いに受けることが期待される。
    2. 2025年9月に実施された総選挙(大統領、国会、地方議会)を中心に、最近の内政動向を取りまとめると次のとおり。
    (1)前回(2019年)の大統領選挙では、選挙結果に対する野党の異議申し立てを憲法裁判所が認め、再選挙が実施された。マラウイでは、かねてより「法の支配」や「民主主義」が重視されてきたが、今回も司法判断により再選挙が行われたことから、「法の支配」が実践されているとして評価されている。
    (2)今回の大統領選挙の前哨戦は、2024年に始まった。選挙運動がヒートアップするにつれて、政党間の駆け引きも激しさを増し、一時的に暴力的な応酬も見られた。最終的には、選挙管理委員会が認めた17名の候補者による争いとなった。選挙当日、自身も投票所を視察したが、平穏かつ整然と投票が行われていた。投票率は約60%であった。
    (3)選挙戦についての現地外交団の事前予想は、与党MCP(マラウイ議会党)のチャクウェラ大統領と 野党DPP(民主進歩党)のムタリカ前大統領の一騎打ちになるというものだったが、選挙結果はムタリカ候補(85歳)が57%の得票率で当選し、大統領に返り咲いた。チャクウェラ候補の得票率は33%であった。 ムタリカ候補については、ほとんど選挙運動らしいことをしていなかったので、この57%という数字は、外交団の間では驚きをもって受け止められた。
    (4)新政権の公約は712件にも及び、中等教育の無償化、農業補助金の拡充など巨額の財源を必要とするものが含まれており、実現可能性を疑問視する向きもある。また、主要閣僚の中には、かつて汚職で訴追された人物も含まれており、この新内閣が国民の信頼を得られるのかも重要なポイントである。なお、新政権の発足以降、旧政権幹部への、いわば「復讐」が始まっている。彼らの過去の行状についての調査が警察権力を使って行われているようである。

    【質疑応答】
    講演に引き続き質疑応答が行われました。参加者からは、多岐に亘る質問が途切れることなく続き、①空港近代化の可能性、②日本からの投資が期待されている分野は何か、③中国、ロシアとの関係、④USAID撤退後の欧米との関係、⑤電力供給の現状、⑥Z世代と呼ばれる若者たちの動向、⑦タバコの生産・日本への輸出の見通しなど、合計13問に及びました。これに対して大矢大使からは、ひとつひとつ非常に丁寧な回答がありました。
                                          

                       

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