フォーラム

第1回大使を囲む懇談会開催

  • 望月ガーナ大使を囲む懇談会
  •  2024年度第1回望月ガーナ大使を囲む懇談会

    4月5日午後、国際文化会館会議室において、望月寿信・駐ガーナ共和国大使をお迎えして、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等よりの出席者26名、オンラインによる出席者28名)。

    同国は1957年英国から独立した。1993年の民政移管後、政治的・社会的安定を保ち、アフリカにおける民主主義の優等国。現在中所得国であり、農業、鉱業、水産業等に依存する典型的な一次産品依存型経済(カカオ、石油、金が3大輸出品目)。石油生産の歴史は新しく、2010年より商業生産を開始した。現在のアクフォ=アト大統領は、現在2期目を迎えている。また、同国では人口も顕著な増加を見ており、現在は約3,348万人。2022年に同国は対外債務の支払いを一時的に停止し、デフォルトに陥った。現在同国はIMFによる30億米ドル規模の支援獲得に向けて債務再編に取り組んでいる。
    現在同国は製造業、デジタル産業、医薬品業など付加価値の高い産業の振興に資する投資の誘致を目指しており、1郡1工場、輸出特区などの重点政策を実施中。しかし高額な電力料金など、インフラ面での制約が存在する。今後の主な日程は、今年12月に予定される大統領選挙及び議会選挙。

    対日関係は野口英世博士が黄熱病研究のため同国に渡った1927年に遡るが、独立後も良好な関係を継続してきた。同国の政治的安定、英語国であること、天然資源に恵まれていることなど、良好なビジネス環境から同国に進出する日本企業は増えており、過去10年間にその数は3倍以上に伸びた。今後日本企業の進出が期待される分野は、再生エネルギーの活用、製造業、IT、金融、鉱業関連、石油化学、インフラ関係など。

    次いで会員など参加者より、「同国は2022年のデフォルト後、IMFによる30億米ドル規模の支援獲得に向けて取り組んでいる由であるが、他国では同様のIMFとの交渉が途絶している例もある。またフーシ派による紅海での船舶への攻撃開始後、ガーナも海上輸送が困難になっている面もあり、必要な支援額が30億米ドルを超える可能性もあると思われるが、どう考えるか」、「カカオ、ボーキサイトなどのガーナの輸出産品は、同国の近隣国でも産出しており今後これら産品の輸出能力を高めるために、どのような方策が必要と考えるか、また石油についも、ナイジェリアと競合している」、「同国の石油資源は沖合油田であり、歴史が浅いが、今後開発を継続・促進していく財政上の基盤はしっかりしているのか?」、「今年12月に予定される大統領選挙についてお聞きしたい。どのような分野が選挙へ向けての中心的なテーマとなることが予測されるだろうか?」などの質問が出されました。

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