
皆様に参考となる資料を紹介するコーナーです。
お忙しい方でも、手軽にデータやトピックスにアクセス出来るように
工夫しています。
ご興味のある資料は検索してみて下さい。
- 「アフリカの富 報告書 2022 年版」
- 【月刊アフリカニュースNo.120掲載】
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“Africa Wealth Report 202”
Henley & Partners、2022 年 4 月
https://cdn.henleyglobal.com/storage/app/media/Africa_Wealth_Report_220422_Digital_2.pdf
この報告書は、アフリカの裕福層の包括的なレビューです。個人裕福層(HNWIs ;High Net Worth Individuals)、高級品市場、富の管理部門を含みます。裕福層とは反対の社会層についても検討しています。アフリカには、幾つかの歴史のある富の集約都市もあります。南アフリカ、エジプト、モロッコンなどいくつかの確立された富の蓄積地には、当然のことながら多数の富裕な個人がおります。最近急成長しているルワンダとかモーリシャスのような市場もあります。(報告書は75ページ)
【ベンチマーク】
アフリカの私的富
(財産、現金、有価証券、事業利益から負債を差し引いた額、2021 年 12 月)
・大陸内で所有されている富 2.1 兆米ドル
・100 万米ドル以上の純資産家 136,000 人
・1000 万米ドル以上の純資産家 6,700 人
・1億米ドル以上の純資産家 305 人
・10 憶米ドル以上の純資産家 21 人
- 「米国:サブサハラ・アフリカ地域への戦略」
- 【月刊アフリカニュースNo.119掲載】
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“U.S. STRATEGY TOWARD SUB-SAHARAN AFRICA”、
White House、2022年8月
https://www.whitehouse.gov/wp-content/uploads/2022/08/U.S.-Strategy-Toward-Sub-Saharan-Africa-FINAL.pdf
サブサハラ地域は、グローバルな優先事項を前進させるために極めて重要である。世界最速の人口成長、最大の自由貿易圏、最も多様な生態系、最大の国連地域投票
グループである。アフリカの貢献とリーダーシップを無しには、この時代の問題を乗
り切ることはできない。この戦略は,我々が誰とどのように関わって行くかについて
新しいビジョンを明確にする。より深いパートナーとの関係を育成し、緊急の課題に
対応し、経済成長とその機会を誘発するより柔軟な地域構造を求める。この地域の青
年達こそ企業家精神と革新のエンジンである。アメリカとアフリカの間の永続的で歴
史的つながりを強調する。伝統的なアメリカの政策優先事項である民主主義と統治、
平和と安全保障、貿易・投資、開発をこの地域の能力を強化するための道筋とし、ア
メリカと共に地球規模の問題を解決する。この戦略は、今後5年間にサブサハラ地域
のパートナーと協力してアメリカの優先事項を前進させるための4目標を設定する。
1.開放性と開かれた社会の育成、
2.民主的・安全保障上の利益の実現、
3.パンデミックからの回復と経済的機会の促進、
4.自然保護、 気候適応、公正なエネルギー転換支援。
- 「アフリカ人は求めている民主主義を得ているか?」
- 【月刊アフリカニュースNo.119掲載】
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“Will Africans’ calls for better democracy be met?”
The World Today、Afrobarometer、8月3日
https://www.chathamhouse.org/publications/the-world-today/2022-08/will-africans-calls-better-democracy-be-met
アフリカ大陸では、最近民主主義の高まりと民主主義への反発が観察される。前者として、ガンビアの大統領選挙、ザンビアにおける政権党の交代、ニジェールの最初の民主的な政権移譲、2020年のマラウイの欠陥のある大統領選挙の奪還、スーダン、ジンバブエ、ガンビアで長期間の独裁者の追放が相次いだ。後者として、ベニン、セネガル、タンザニアにおける野党への制限の増加、コートジボワールとウガンダの選挙における暴力と脅迫の使用、今年と昨年のブルキナファソ、マリ、スーダン、ギニアでの軍事クーデター。Afrobarometer Round 8では、34ケ国、50,000人に、2019-2021年にインタビューした結果、指導者が民主的な規範を覆えそうとしても、民衆は民主主義と民主的制度に引き続きコミットしている。即ち軍は政治に介入してはならない、政党は政権を目指して自由に競争すべき,選挙は不完全であるが、指導者を選ぶ必須ツールである、権力に執着する老人たちは、道を譲るべきである。
現実の政治では、上に述べたようにはならない。汚職など腐敗が蔓延し、悪化していると言う認識は拡大している。民主的且つ説明責任が全うされている社会で生活するという願望は、未だ実現しておらず、政治制度に対する人々の不満は募るばかりである。人々はそのような不満をいろいろな形で表明できるが、政府は聞く耳を持っていない。要約すれば、アフリカ人はより民主的で、説明責任のあるガバナンスを求めている。Afrobarometerは、汎アフリカの無党派の研究ネットワークであり、20年以上にわたり、民主主義、ガバナンス、生活の質に関する人々の見解を調査しています(この報告書はさらに続きます。一読をお勧めします)。
- 「世界平和指数 2020:複雑な世界の中で平和を測る」
- 【月刊アフリカニュースNo.118掲載】
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“Global Peace Index 2022:Measuring peace in a complex world”
Institute for Economics & Peace
https://www.economicsandpeace.org/wp-content/uploads/2022/06/GPI-2022-web.pdf
・2022の世界平和指数(GPI)によると世界平和は0.3%劣化した。この劣化傾向は
過去14年間継続している。
・昨年90ケ国が改善し、71ケ国が劣化し、3ケ国が変化なしである。
・23の指数の内、10指数が改善を示し、13指数が劣化を示している。
・最大の劣化指数は政治的テロ、隣国との関係、国内紛争の激化、避難民数、政治的
不安定である。
・毎年改善を示している指数は、テロの影響、核兵器と重火器、国内紛争による死者
数、軍事支出である。テロによる死者数は過去7年間減少している。
・中近東と北アフリカ地域が最も平和的でない。世界で最も平和的でない5ケ国が、
この地域に存在するが、昨年は地域的には二番目の改善を記録している。
・112ケ国が2008年より武装要員削減を示し、42ケ国が増加を示している。
・最も大きな武装要員指数の増加を示している5ケ国は、ウクライナ、ギニア、
ブルキナファソ、ロシア、ハイチである。
・GDPにおける軍事支出の増加を示している国は39ケ国、減少は99ケ国である。
武装要員の減少は105ケ国、増加は40ケ国である。
・ロシアとウクライナに加えて、紛争の継続指数の悪化はギニア、ブルキナファソ、
ハイチである。
・政治的安定指数は51ケ国で悪化し、26ケ国で改善している。2008年以降最悪の数値
である。
・政治テロ指数は過去15年間で最大(最悪)である。2022年には3.2%悪化した。
10ケ国が最悪のスコアであり、イエメン、ベネズエラ、アフガニスタン、シリア、
北朝鮮、ミャンマーを含む。
- 「世界ジェンダーギャップ報告書」
- 【月刊アフリカニュースNo.118掲載】
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“Global Gender Gap Report 2022”
World Economic Forum、7月
Global Gender Gap Report 2022 | 世界経済フォーラム (weforum.org)
*世界経済フォーラムが各国の男女差の状況や変化を示すために2006年から発行して
いる報告書。創刊時から対象となってきたのは102か国で、2022年版では146か国が
対象。1)経済への参加と機会、2)教育の達成、3)健康と生存、4)政治的エ
ンパワーメント、の4項目について男女格差を指標化している。
(注1):対象となるのは男女間の格差であり、「発展の程度」ではない。従って
所得レベルが低い国でも、男女の格差が少なければ高いスコアとなる。
(注2)「健康と生存」では、各国の保健水準を測る重要な指標の一つであるが、
男女差を比較できない妊産婦死亡率などは対象とならない。)
*2022年の全世界の男女差は68.1%まで埋められた(男女差がない状況は100%)。こ
のペースで進むならば、完全な男女平等を達成するのに132年かかる。これは100年
と推定された2020時点からの後退である。
*146か国の項目別の男女差の状況を見ると、健康と保健では95.8%、教育では
94.4%であるが、経済参加では60.3%、政治的エンパワーメントでは22%。初期か
ら対象となってきた102か国のトレンドを見ると、教育、経済、政治では進歩があっ
たが、保健については停滞している。
*地域による順位は、1位が北米であり、欧州、中南米、中央アジア、東アジア・大
洋州、サブサハラ・アフリカ、中東・北アフリカ、南アジアの順。
*102か国の労働市場の状況を見ると、2009年から後退し始め、2020年から特に悪化
した。その結果、2022年の差は62.9%で、過去最低となった。それにはCOVID19に
よる自宅待機期間中の家族のケアが主に女性によって担われていたことが関係して
いる。
アフリカ地域のデータ収集対象40カ国のうち、総合での上位・下位各5か国及び項目別の上位・下位3か国はそれぞれ以下のとおり
総合
上位国 ルワンダ(6)、ナミビア(8)、南ア(20)、ブルンジ(24)、モザンビーク(34)
下位国 ベニン(138)、アルジェリア(140)、マリ(141)、チャド(142)、コンゴ(民)(144)
経済
上位国 ブルンジ(2)、ケニア(6)、ボツワナ(7)
下位国 モロッコ(139)、チュニジア(140)、エジプト(142)
教育
上位国 レソト(1)、ボツワナ(22)、ナミビア(30)
下位国 ギニア(143)、コンゴ(民)(144)、チャド(145)
保健
上位国 ボツワナ、カーボベルデ、レソト、モザンビーク、モーリシャス、マラウイ、ナミビア、エスワティ二、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエ(1)
下位国モロッコ(131)、マリ(133)、アルジェリア(135)
政治
上位国 ルワンダ(7)、南ア(12)、モザンビーク(14)
下位国 アルジェリア(134)、ブルキナファソ(138)、ナイジェリア(141)
注:( )内は世界順位
尚、日本は総合で116位(2021年は120位/156か国)、東アジア・大洋州地域の最下位である。項目別では経済121位、教育1位、保健63位、政治139位となっている。
- 「世界経済見通し」
- 【月刊アフリカニュースNo.118掲載】
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“World Economic Outlook”
IMF、7月26日
https://www.imf、org/en/Publications/WEO
2021年の暫定的な回復に続いて、リスクが顕在化し始めた2022年にはますます暗い展開が続いている。今年の第2四半期には、中国とロシアの景気後退により世界の生産が縮小した。米国の個人消費は予想を下回った。パンデミックによって既に弱体化している世界経済は、幾つかのショックを経験することになった;予想以上の世界的なインフレ、特にアメリカと欧州の主要経済はより厳しい状況である。中国経済は、COVID-19とロックダウンを反映して、予想より低い経済成長である。ウクライナにおける戦闘の更なるネガティブな波及効果も見逃せない。
(以下Foreign Policy の解説)
IMFは先進国における利子の上昇の特に低所得国への影響について警告している。その60%は、より高い借り入れコスト、信用の減少、ドル高、成長の低迷によりさらに苦境に追いやられるであろう。この現象は既に幾つかの国で起きている。スリランカの経済問題は幾つかの原因があるが、その一つは、過去一年間で債務返済のコストが高くなっている。ガーナも利子の高騰が、今月初めにIMFの救済を求める原因となった。バングラデシュは、通貨の下落と輸入依存で外貨準備を使いつくしたために、IMFに同じような救済を求めた。現地紙によれば、政府は45億㌦の救済を求めている。エルサルバドール、エジプト、チュニジア、トルコも同じような警戒状態にある。
Liliana Rosa-Suarez(the Center for Global Development)によれば、幾つかの低所得国の抱えている問題は、単に利子の高騰によるものではなく、問題の流れとして理解されるべきである。最初に、COVID-19パンデミックであり、景気後退を避けるために多くの国が低い利子で債務を増加した。次に市場が再び開放されるにつれてインフレが起こり、ウクライナ侵攻とその結果生じた食糧や燃料など主要商品の価格上昇というショックに繋がった。彼女によれば、Fed.(米国連邦準備銀行)がインフレに対する警告を行なわず、今になって利子率のより高い上昇を行った。そのため資金調達のコストは、どんどん上がっている。この問題は、米国よりも早く金利を引き上げたラテンアメリカのお蔭で、そんなに悪化していない。もし米国が、再度の金利の上昇を年度末に行うことになれば、低所得国の経験する損害は、大きくないであろう。
*添付の表は、下記リンク先よりご参照願います。




