2019年
第12回大使を囲む懇談会開催
- 新井辰夫・駐セネガル大使を囲む懇談会
- 2月13日午後、日比谷図書文化館会議室において新井辰夫駐セネガル大使をお迎えして、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等から出席者計18名)。まず新井大使より、同国の基礎情報と内政状況、2035年までに新興国入りを果たすセネガル新興計画を実施中、また今月中に大統領選選挙を実施予定、西アフリカの入口に位置し地政学上重要な地理的条件を有する、外交面では多方面での穏健路線をとっていること、民族は融和しておりイスラム教諸派も穏健で国民は人をもてなす「テランガ」の精神を有している、開発面では経済成長率7%以上を目指しており、基本指針は経済構造の変革と成長、人的資本、社会保障の発展、グッドガバナンス推進などである、日本と関係は良好であり、日本からのODAは同国の農業、漁業、水やエネルギー等のインフラ開発、保健、教育、人材育成などの幅広い分野を支援している、また文化面では仏語の俳句コンクールを長年実施している、同国はまた科学技術開発も目指していること、2020年は日本がセネガルと外交関係を結んでから60周年に当たり種々の行事を行う予定であることなどについて説明があり、次いで出席者から、同国の輸入先はどのような国か、マラリア対策としての蚊帳を生産しているが薬品管理規則について今後どうなるか知りたい、日本の対セネガル支援の最近の重点分野は何か、大統領選挙後の内閣改造などがどうなるか、セネガルはUNICEFやIOCなどの国際機関にトップクラスの人材を送っているがそのようなポリシーがあるのか、同国への日本からの投資促進は一次産品をベースとしてそれに付加価値をつける加工を行い国内および近隣国への輸出を目指す分野が適当と考えるところ、いかなる分野が具体的に考えられるか、CFAフランを有する地域の3ヵ国で人とモノの動きを統合する機運はあるか、などの質問がありました。(担当委員:鈴木優梨子)
第11回大使を囲む懇談会開催
- 菊田豊・駐ナイジェリア大使を囲む懇談会
- 2月5日午後、国際文化会館会議室において菊田豊駐ナイジェリア大使を迎え、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等から出席者計25名)。冒頭菊田大使より同国は豊かな文学や文化を有していることを指摘の上、同国の政治情勢(今月大統領選挙と連邦議会選挙が行われる予定、主要政党と指導者の南北ローテーションなどの不文律の存在、各州の状況他)、治安情勢(6つの地政学ゾーンと地域別状況)、経済情勢(アフリカにおけるナイジェリア経済のプレゼンス、人口大国であること、今後経済成長の伸びしろが期待されること、石油・天然ガスの概況、貿易収支他)、日本の対ナイジェリア貿易と日本企業の進出状況、日本の対ナイジェリア開発協力概況などについて説明がありました。次いで出席者から、産業廃棄物処理・都会のごみ処理や水関係のインフラ開発度はどの程度か、同国から来たABEイニシアティブ研修員から聞いたが若年層の失業者に職を与えることは急務と思うところであり農業に組み込めないか、同国の女性はパワフルで経済的自立の欲求が強いようだがその活力を生かせないか、女性用かつらを同国で販売しているが難燃性の利点を評価してもらえるように努力している、今月実施予定の国政選挙後発足する政権に期待する点や選挙結果が確定し公表される時期を知りたい、若年層が多いそうだが政治面でのより若い指導者層が近い将来台頭する可能性、日本などからの若者が同国に行き起業することは可能かつ歓迎されるか、農業開発の促進は急務と思われるところコメの生産後のロスも多いと聞くが日本はそれらの点の技術協力を行っているか、などについて質問がありました。(担当委員:鈴木優梨子)
第10回大使を囲む懇談会開催
- 宮下孝之・駐ルワンダ大使を囲む懇談会
- 1月25日午後、国際文化会館会議室において宮下孝之駐ルワンダ大使を迎え、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等から出席者計22名)。先ず宮下大使より、同国の内政は安定しており、強いリーダーシップにより高い経済成長を実現しようとする現政権の姿勢は国民の支持を集めている、外交面では特定の国に過度に依存することを避ける態度、また2018年は同国がAUの議長国を務めた、経済開発面では中所得国を目指し、内陸国のハンディはあるが、ICTセクターを国造りの柱として重視、ビジネス環境の整備に努力するとともに、経済特区の設置や汚職取締りなどにより、世銀の「Doing Business」指標では、同国はアフリカではモーリシャスに次いで2位の評価を得ており、日本を含む外国企業の進出先としては良好な環境づくりを実施している、などの点について説明があり、次いで出席者から、特にマンパワーから見たルワンダの特色は何か、観光面での重点は何か、開発の上でICTを柱とする方針は理解するが、やはり内陸国のハンディは存在すると思われるところ、ICTを中心におくと雇用拡大は望めず、農業や他産業の開発をどのように図る意図があるのか、兼轄国であるブルンディの現状如何、日本の企業が24社既に入っているそうだが、どういう規模及びセクターか、環境・衛生面での努力はいかなるものか、町内会をうまく活用しているということだが具体的にはどうしているのか、英連邦加盟後も仏語圏アフリカ諸国会合には参加しているのか、などの諸点について質問がありました。(担当委員:鈴木優梨子)
第9回大使を囲む懇談会開催
- 米谷光司・駐ジブチ大使を囲む懇談会
- 1月16日午後、国際文化会館会議室において米谷光司駐ジブチ大使を迎え、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等から出席者計12名)。冒頭米谷大使より「アフリカの角」に位置する同国の地政学上の重要性とそれに着目した19世紀半ばからの仏による支配、人口、民族、公用語と独立後の歩み、日本との2国間関係などについて概観を説明した上で、「ジブチ共和国に注目すべき10の理由」として、安定した政情・治安、良港の存在、バランス外交、経済的ハブとしての潜在性と地域統合への志向、地域和平の進展による大きな潜在性、進捗するインフラ整備、投資環境改善(世銀「Doing Business」順位も大きく上昇した)、教育・人材育成への努力がなされていること、起業家育成への努力などの点及び、現地事情、法制度などについて説明があり、次いで出席者から、アフリカとの関係づくりに意欲を有する若い世代との意見交換をしているが、ジブチの小ささは一つのメリットと思うところ、より詳しい現地情報をどこで得られるか、国内産業の種類が少ないことから、ローカルな人材が職業教育を受けても、なかなか実際の就職につながらないのではないか、地熱発電などは将来性があると思うが、データが少ない、農業が未発達と感じるが将来の方向性はいかなるものか、ABEイニシアティブによる研修員は来ているか、エチオピアの動きには不透明なところがあると思うが、ジブチは「エ」をどう見ているのか、ICT産業を同国で進める場合、現地人材の養成・採用が不可欠だが、概観はどのようなものか、国の発展のヴィジョンと戦略を知りたい、などの点について質問が出されました。(担当委員:鈴木優梨子)
第8回大使を囲む懇談会開催
- 岩藤俊幸・駐ジンバブエ共和国大使を囲む懇談会
- 1月10日午後、国際文化会館会議室において岩藤俊幸駐ジンバブエ大使をお迎して、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等から出席者計
20名)。まず岩藤大使より、2017年の政権交代後の、政治・経済再建のための諸施策、新たな経済改革のための政策の立案と実施を含む、望まれた諸方面での改革の実施状況と右への国内および外国の見方、影響等について説明するとともに、法の支配・人権問題、農業開発面では補助金、「コマンド農業」などの詳細、債務問題と延滞債務解消化のための施策、IMFによるSMP(経済不安に陥る国へのIMFによる経済立て直しのための技術支援)実施予定、水力発電等のエネルギー資源開発状況、国営企業の合理化策、ハイパーインフレ後の深刻化した外貨所有状況と新たに実施した国内のみの通貨としての「ボンド・ノート」発行後の決裁状況、国民和解の推進と土地問題(白人大規模農場主から土地を接収したことの賠償問題の行方)とFAOによる包括的な土地政策策定及び立法化に向けた技術協力が昨年から開始されたことなどについて説明があり、次いで出席者から、国の外貨状況が逼迫した時の緊急融通先はどこか?外貨事情が今よりも悪くなる可能性はありうるか?リスケの可能性、中国の存在感、鉱物資源が生み出す利益の使途、経済再建を目指す上での最重要の産業は何か、その道筋の付け方と諸外国の態度、同国の人的資源は優れていると思う、などの質問・意見等が出されました。
(担当委員:鈴木優梨子)
第6回『アフリカから学ぶー映画編』
- 第6回『アフリカから学ぶー映画編』
- 12月8日午後、千代田区立日比谷図書館4階スタジオプラスにて文化・社会委員会の企画による第6回アフリカから学ぶ-映画編として,サハラ砂漠の北と南に生きる人たちを捉えた貴重な作品2本を上映致しました。(会員など参加者32名)
「インベルベルの日本人」:アルジェリア南部のオアシス、インベルベルで「フォガラ」と呼ばれる地下水路と人々の生活を研究した地理学者小堀巌教授の軌跡を記録した日本・アルジェリア合作映画
「Caravan to the future」:ニジェール北部で岩塩を仕入れ、オアシスを経由し数ヵ月かけてナイジェリアのカノまで行く、ラクダの塩キャラバンを収めた民俗学的風物詩
上映のあとは、日本アルジェリアセンター編集代表渡辺真美様と小堀教授の調査に同行された大月美恵子様のトーク及び参加者からのQ&Aにて盛況な集まりとなりました。