2019年
「第7回 世界一愉しいアフリカ講座」
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■日時:2019年9月29日(日) 13:30~16:45
■場所:国際協力機構(JICA)地球ひろば
■概要:「女性が大活躍のアフリカ」と題して講演及びパネルディスカッションを行いまます。
~女性が大活躍のアフリカ~
9月29日(日)午後、JICA地球ひろば2階国際会議場にて情報・サービス委員会(委員長:萩原孝一特別研究員)の企画による「第7回世界一愉しいアフリカ講座~女性が大活躍のアフリカ~」を開催致しました。今回は、アフリカで実際に従事していらっしゃる2人の女性、株式会社ガラリの水鳥優子様とマゴソスクール早川千晶様をお招き致しました。
まず主催者として淺野副理事長よりの挨拶の後、萩原委員長の司会により、水鳥優子様から「エチオピアから始まるシルク事業」と題して、アフリカ産のキャッサバなどを餌とするエリ蚕の育成やエリシルクを原料とした衣服の生産などで奮闘されているご様子を、
エリシルクの光沢や柔らかさなど繊維としての優れている点を強調されながら講演して頂きました。
次に、ケニアで200万人が暮らすともいわれているキベラスラムで、両親のいない子供たちを保護して支援・教育するマゴソスクールを運営している早川千晶さんから、「ケニアの大スラムで暮らすということ」と題して、スクールを始めるに至った動機や、ともにスクールを運営するケニア女性のこと、スラムの実態や卒業生の活躍などを講演して頂きました。
最後に講演者によるパネルディスカッションにてまとめた後、お開きとなりましたが、当日は会場都合により日曜日の午後の開催となったため集客が懸念されましたが、100名もの方々にご参加頂き活発な講座となりました。
第8回大使を囲む懇談会開催
- 竹田駐ボツワナ大使を囲む懇談会
- 7月17日午後、国際文化会館会議室において竹田浩三駐ボツワナ大使を迎え、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等から出席者計17名)。先ず竹田大使より、同国は独立後内乱等も無く、政情は安定しており、1967年ダイヤモンド鉱脈の発見後、急速な経済成長を遂げた(ダイヤモンド算出量は世界第3位)中高所得国であるが、現在はダイヤモンド依存型経済からの脱却を目指し、産業の多角化と貧困撲滅を目的とした開発計画を推進中であること、観光開発、政情の概況(BDPが過半数の議席を持つ)、ビジネス環境改善への取り組み、日本との関係(貿易関係、アフリカで最初の日本式地デジ方式を採用したこと、草の根無償等の展開、JOGMECの研究、他)について説明があり、次いで出席者から中国とインドは、国としてまたは個人としてかなり入っているのか、カーマ前大統領は与党BPFを離党したがそもそも同党はカーマ前大統領の父が起こした党であるがどのような事情か、しばしばボツワナとモーリシャスはアフリカの中で民主主義が進んだモデルのように言われるが国内に貧富の大きな格差があるのは不公平ではないか、行政面で雇われた外国人が存在するか、物流面で同国は南部アフリカの中でいかなる機能を果たそうとしているのか、鉄道・空港などの面で地域の中のハブ的位置を狙う方向性の有無、教育面でも格差が開いているのか、法制度は英国式か、同国は日本の地デジ方式を採用したそうだが日本としては日本方式をもっとアフリカで広めたいのか、政府は地域開発を積極的に推進する考えがあるのか、中国との関係、国産ダイヤの利権は国が保有しているのか、中小企業の立ち上げの難易度などの諸点について質問がありました。担当委員:鈴木優梨子)
第7回大使を囲む懇談会開催
- 江原功雄駐モーリタニア・イスラム大使を囲む懇談会
- 7月3日午後、国際文化会館会議室において江原功雄駐モーリタニア大使を迎え、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等から出席者計13名)。先ず江原大使より、同国の政治状況(マグレブ地域とサハラ5か国、サブサハラ・アフリカの接点という地政学的な位置、2期を勤めたアブデル・アジズ現大統領が退く意向を示し、今月の選挙で軍出身のガズワニ候補が選出されたこと)、外交面ではマグレブ連盟、アラブ連盟、G5サヘル及びアフリカ連合のメンバーであり、地域の有事の時のバランサーの役割を果たしてきたこと、経済状況(畜産、コメ・小麦などの農業、タコ、イカ他の漁業及び鉄鋼石、金、天然ガス等の鉱業)とモーリタニア・セネガル国境沖の海底ガス田開発の現状(2015年に発見され、ガス可採埋蔵量は西アフリカ最大であり、2022年より30年間の「モ」政府の純収益は総計約144億米ドルと想定される)と、同国の貿易状況、日本関係企業の進出状況、治安概況、対日感情と日本に期待することなどの点について説明があり、次いで出席者から、大使が今説明された、2022年以後の同国の経済にどう関与していくかは各方面が注目しているところだが、中国のプレゼンスはいかなるものか、同国の開発を隣国セネガルとのパッケージで考えると、セネガル川流域の農業開発の可能性が注目されると思われるが、いかに考えたらよいか、来月に迫ったTICAD7に同国からの要人参加はあるか、また国内での関連イベント等は計画されているか、今月の選挙後、かなり政府内の人事異動が見込まれるのか等の質問と、同国は日本に対する期待が高く、早くから東京に大使館を開いていること、同国でのタコ漁をはじめとする漁業は漁師の訓練、船舶供与等、関係する人の努力と日本のODAで整備されてきたこと、同国にNGOとして住んで仕事をしたが、去ってから、面白い国だったとの印象が強くなる、などのコメントがありました。(担当委員:鈴木優梨子)
第6回大使を囲む懇談会開催
- 柳沢香枝駐マラウイ大使を囲む懇談会
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7月1日午後、日仏会館会議室において柳沢香枝駐マラウィ大使をお迎えして、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等から出席者22名)。まず柳沢大使より、今年5月の総選挙前からの政治動向と選挙結果(各党の得票状態総括と地域特性他)、昨年実施された国勢調査結果の分析、経済状況(主なマクロ経済指標,GDP成長率の推移、貿易状況―主要輸出品目はタバコ葉、砂糖、ナッツ類―、農業生産の動向、マラウィへの直接投資の推移、世銀Doing Businessランキングではサブサハラ11位、電力投資計画、観光開発など)及び日本・マラウィ経済関係(カムズ国際空港改修計画、テザニ水力発電所建設計画、洪水・サイクロン被害支援等、進出日系企業は6社あること他)
などについて説明があり、次いで出席者から、今後日本の対マラウィ援助をいかなる分野を重点に、どの位の額を目途に、どのように実施したらよいと考えるか、電力事情の改善などを念頭に置くと円借の供与が考えられるが、可能性如何、リロングウェなどの大都市でもホテル周辺が暗かったりするが、改善は可能か、日本に比べて障害者人口が大きい理由は何か、南アの有名小売店チェーンなども展開しているが、庶民の生活水準は上がっているのか、マラウィには数十年前から多数のJOCV隊員が派遣されているが、隊員のOBOGが任期終了後同国に戻り何らかの企業を起こす例は多いのか、中国人の(小企業を含め)進出状況はどうか、本選挙の前の予備選挙に不正は無いか、携帯電話の分野でファーウェイが多く出ているが、中国系の基地局なども建設されているのか、防災・治水などのインフラ面の改善を実行する機運はあるか、などの質問が出されました。
(担当委員:鈴木優梨子)
第7回『アフリカから学ぶー文化編』
- 第7回『アフリカから学ぶー文化編』
- 6月15日、千代田区立日比谷図書文化館4階スタジオプラス(小ホール)にて、東京藝術大学特任教授井谷善恵先生をお招きして、“アフリカ美術-遠くて近いアフリカと日本の工芸”について講演して頂きました。
当日は生憎の雨模様の天候で皆様の出席はどうかと危ぶみましたが、開催前から定員の50名を遥かに超える55名の方にお集り頂き、満員の盛況となりましたことは主催者にとりましては大変嬉しい限りでした。
アフリカの工芸品は、19世紀後半に「アフリカ美術」として認められ、その後欧米諸国にて万国博覧会などで高く評価されたとのこと。今回の講演では、アフリカと日本の工芸について、アフリカンプリントや仮面を題材に、色彩感、素材の持ち味、形の独創性などの共通点を探ると共に、異文化交流の歴史を語って頂きました。
第5回大使を囲む懇談会開催
- 大澤勉・駐カメルーン大使を囲む懇談会
- 5月31日午後、国際文化会館会議室において大澤勉駐カメル―ン大使を迎え、同国の近況について伺う会を開催しました(会員企業等から出席者計18名)。まず大澤大使から同国の公用語は仏語と英語であり、国内に仏語と英語を話す地域が存在すること、同国は「アフリカのミニチュア」と呼ばれるほど、国内熱帯雨林と砂漠、富士山より高いカメルーン山が存在するなど多様な自然を有していること、政治的には安定しておりビヤ大統領が1982年から続いて政権の座にあること、石油価格の影響が比較的少なく、産業の多角化が進んだ経済であること、一部の州は治安が悪化し難民、国内避難民が出ていること、「英語圏問題」への対応として政府はこれまで地方分権を進めてきたこと、ビヤ大統領の後継者問題、インフラ整備の遅れと地域格差是正の必要性などの点について説明がり、次いで会員企業等より、国民性は概してどのようなものか、同国は出超であるということだが、ではなぜインフラ整備が必ずしも順調に進まないのか?英語圏の独立運動が存在すると聞くが、政府はそれへの懐柔策をとり、何とか落ち着く見通しであると考えてよいか、またそのような不安定要素が存在するとき、カカオの耕作放棄などが見られ、一時貿易収支が悪化した時があったと聞くが、もうそれらの問題は解決しているのか、日本中小企業の海外への進出、投資促進を支援しているが、太陽光を使ったミニ・グリッド、水、廃棄物処理、コールドチェーンなどの分野が有望と考えるところ、どれが有望か、またその他いかなる分野が考えられるか助言を得たい、カメルーン政府や国民によるアジアの位置づけはどのようなものか、途上国ならではの(キャッシュレス化などの)かえって日本より進んでいる分野はあるか、スタートアップの現状などについて質問がありました。(担当委員:鈴木優梨子)