
皆様に参考となる資料を紹介するコーナーです。
お忙しい方でも、手軽にデータやトピックスにアクセス出来るように
工夫しています。
ご興味のある資料は検索してみて下さい。
- 「世界の民主主義についての調査」
- 【月刊アフリカニュースNo.89掲載】
- “Global Satisfaction with Democracy 2020”
The Bennett Institute for Public Policy at the University of Cambridge
1月20日
https://www.bennettinstitute.cam.ac.uk/media/uploads/files/DemocracyReport2020.pdf
ケンブリジ大学のThe Centre for the Future of Democracyが、154ケ国、400万人
と、3500調査機関を活用し、1995年から世界の民主主義への見方の調査を行った。
同報告は以下のような内容である。尚、西欧諸国については50年間、その他の国に
ついては25年間の推移である。
【世界全体―要約】
1)世界全体としては、現在民主主義は、病んでいる状態である。
2)1995年からの時系列でみて、現在は世界的に最高の不満足の状態である。
3)民主主義への不満足は2005年から急激に上昇した。
4)大きな人口を抱える民主主義国―米国、ブラジル、ナイジェリア、メキシコ等
が、下降傾向の先頭にある。
5)その結果、現在大きな民主主義国は、民主主義に対して最も不満を持っている。
6)先進民主主義国の市民は、民主主義への不満足を経験している。
7)民主主義への市民レベルの不満は、経済ショック、汚職スキャンダル、政策危機
など、客観的な状況や事件に基づいている。
8)状況は必ずしも民主主義へ否定的ではない。多くの小さな高所得の民主主義国で
は、自己の諸制度への自信を高めている。
9)地域的な比較では、特にアジアに明るい国も見ることができる。
【サブサハラ・アフリカ】
1)サブサハラ・アフリカは、世界の主な地域の中で、最後に民主化を経験した。
2)自由で公正な選挙は1990年代に始まった。独立直後から、“独裁者”が
一党制の下で、パトロネジシステムを利用する政治が機能していた。
3)犯罪、都市の貧困、汚職等が民主化の正当性を傷つけ、この地域の人口の半分が、
それぞれの国の民主主義の状態に不満を表明している。
(ご参考)
*通貨換算URL:http://www.xe.com/ja/currencyconverter/
- 「腐敗認識指数CPI」
- 【月刊アフリカニュースNo.88掲載】
- “CPI 2019: Global Highlights:How corruption impacts political integrity”
Transparency International、1月23日
https://www.transparency.org/news/feature/cpi_2019_global_highlights
・Corruption Perceptions Index(CPI)は、各国の公的部門の汚職、腐敗程度を専門家と
ビジネスマンによって、指数化したもので100点(非常に清潔)から、0点(非常に
腐敗)となっている。今年は180ヶ国について指数化されている。2/3以上の国が、
50点以下、平均43点である。
・ニュージランドが、最も汚れていない国とされ、87点である。北欧諸国が次であり、
シンガポール、ドイツ、アイスランドと続いている。ソマリアが9点で最低であり、
スーダン、南スーダン、シリア、イエマン、ベネズエラ、アフガニスタン、北朝鮮と
続く。昨年から改善した国として、アンゴラは7点上がって26点で、146位となった。
盗まれた50億ドルを取り戻したからである。サウジアラビアは、人権問題を抱えて
いるが、4点上がって53点で51位となった。米国は2点を足して、69点で23位と
なっている。
・EU諸国が、平均66で最高である。サブサハラ・アフリカは、地域として最低で平均
32点である。汚職取締に対する厳しい動きがないとされている。セーシェルが66点
で最高であり、ボツワナが61点で続いている、カーボベルデ58点、ルワンダ53点、
モーリシャス52点である。低い方から、ソマリア9点、南スーダン12点、スーダン
16点、赤道ギニア16点となっている。
・調査によれば、選挙時に資金の流れが自由な国、意思決定過程で広く協議が行われる
国よりも、エリートが恵まれている国に汚職が多いとのことである。
- 「2020年世界経済予測:低成長と政策へのチャレンジ」
- 【月刊アフリカニュースNo.88掲載】
- “January 2020 Global Economic Prospects: Slow growth, policy challenges”
World Bank、1月8日
https://www.worldbank.org/en/news/feature/2020/01/08/january-2020-global-economic-prospects-slow-growth-policy-challenges
(本文は上記サイトを開いてから、ダウンロードして下さい。全文334ページ)
・世界の2020年の経済成長は2.5%と予測されている。投資と貿易は2019年の弱い
傾向から、ゆっくりと回復してくると予想されるが下降傾向が全く無くなったわけ
ではない。
・先進国全体としては、2020年には1.4%と予測される。製造業の成長に弱点があると
予測される。
・新興国と途上国の成長は、遅い状態が継続することであろう。
政策作成者は、この機会を利用して、貧困の削減のために裾野の広い成長を目指した構造改革を実行すべきであろう。
・サブサハラ・アフリカ地域の成長は、2020年には2.9%が期待できるが、幾つかの
大経済国の投資家の信頼回復、エネルギー供給の隘路の解決、石油輸出国の生産の
増加、農産物の輸出増加の継続などが条件である。
・南アフリカの成長は、0.9%と予想されるが、前提は政権の改革が早急に進むこと、
政策の不安定さの解消、投資が次第に回復することである。
・ナイジェリアの成長は2.1%が期待されるが、マクロ経済の動きは、信頼を勝ち取る
ものとは言えない。
・アンゴラは1.5%の成長が期待できるが、現行の経済改革が、マクロ経済の安定に寄す
ること、ビジネス環境の改善、民間投資の増加が前提である。
・West African Economic and Monetary Unionの経済成長は、6.4%を維持すること
であろう。ケニアの成長率は6%にじわじわと上がるであろう。農産物の輸出、公共
インフラの投資、民間部門の活発な経済、あるいは、生産性と輸出部門の競争を挙げ
ている、マダガスカル、ルワンダ、ウガンダ、ブルキナファソ、コートジボワール等
には、経済成長が期待できる。
・危険要素:中国、EU圏内、米国で、経済の予想以上の下降があれば、サブサハラ・
アフリカ地域の経済は、大きな影響を受けるであろう。また、政府の債務の増加は、
利払いの増加、財政の圧迫、債務の維持に問題を投げかけている。
気候変動は、農業に大きなマイナスの影響を与えている。
(ご参考)
*通貨換算URL:http://www.xe.com/ja/currencyconverter/
- 「アフリカ諸国:2020 年の選挙予定」
- 【月刊アフリカニュースNo.87掲載】
“2020 African election calendar(Updated December 2019)”
https://www.eisa.org.za/calendar2020.php
こちらをご参照ください。
- 「サヘール地域5ヶ国の2040年までの開発予想」
- 【月刊アフリカニュースNo.87掲載】
- “Prospects For The G5 Sahel Countries To 2040”
Institute for Security Studies、12月5日
Stellah Kwasi、Jakkie Cilliers、Zachary Donnenfeld、
Lily Welborn and Ibrahim Maïg
https://issafrica.org/research/west-africa-report/prospects-for-the-g5-sahel-countries-to-2040 サマリー
https://allafrica.com/download/resource/main/main/idatcs/00121809:df8b3128540ffbb4aad
27e5818129b14.pdf 本文
G5とは、ブルキナファソ、チャド、マリ、モーリタニア、ニジェールの5ヶ国。
2040までの開発予測-農業、人口、インフラ、ガバナンスと教育の分野の分析。
【サマリー】
1.大多数の国民は農業と遊牧に従事
2.サヘール地域は、世界的な気候変動に最も厳しく影響を受ける地域の一つ
3.G5、特にチャドとニジェールは、人間開発において他地域と比較しても、最悪な成績となろう。
4.人口は2040年までにおよそ倍増
5.暴力的な過激思想と、不安定な状態が、生活水準の向上と安全確保を阻むことになろう。
6.海外からの仕送りと、援助が将来に渡って大切である。
(ご参考)
*通貨換算URL:http://www.xe.com/ja/currencyconverter/
- 「ダイナミックなアフリカ開発:生産改革向上を目指して」
- 【月刊アフリカニュースNo.86掲載】
- 資料名“Africa’s Development Dynamics 2019;Achieving Productive Transformation”
African Union and OECD、 2019年11月
https://www.oecd-ilibrary.org/docserver/c1cd7de0-en.pdf?expires=1574858021&id=id&accname=guest&checksum
=EBA8688DAAF83E646E0F1CE72B376DA7
主要点
1)アフリカ市場は成長と生産改革向上のポテンシャルをもっている:
・GDPの成長率は、2000年以降4.6%
・成長の69%は大陸内需要の伸び
・アフリカ大陸自由貿易圏の成立
・アフリカの企業は成長のポテンシャルを保有。2018年には12億ドルの資本を集めている。
・生産改革の拡大、特に雇用の増加に結びついていない
・生産改革の拡大により、2030年まで毎年2900万人の雇用創出が必要
2)生産改革の拡大のための政策:
・企業のクラスターの作成のための支援
・地域的な生産ネットワーク、バリューチエンの作成
・輸出市場における非関税障壁等の廃止への働きかけ
3)地域別政策:
・南部アフリカ:南部アフリカでは、2000年以降GDPにおける製造業の割合が減少し、非工業化が進んでいる。SADCの戦略は、資源依存の成長から付加価値、知識集約的工業化への変更である。南アフリカ企業のバリューチエンと結び付き、中小企業が世界的なバリューチエンに組み込まれる可能性を探るべきであろう。
・中央アフリカ:生産改革は遅滞している。地域は資源の生産と輸出に依存している。木工製品、貴石の加工等競争力のある部門を伸ばす工夫が必要であろう。地域統合、特別経済ゾーンによる部門別ビジネスの促進、ビジネスの多様化などが必要。
・東アフリカ:自給農業から高い付加価値のある農業、労働集約的な製造業へ転換している。サービス部門が最大の付加価値を生んでいる。人材育成、ビジネス環境の改善、また将来性のある産業―金融サービス、デジタル経済、観光などの育成が期待されている。
・北アフリカ:技術集約的な経済発展と資源の輸出に依存している経済を観察できる。現存の産業クラスターの更なる多様化が期待される。現行の地域内貿易の振興のために、非関税障壁の撤廃、技術的な基準の統一が必要である。より良い労働市場のための規制の改善、知的財産の保護、ビジネス規制の改善などがビジネス環境の改善に繋がろう。
・西アフリカ:15ヶ国は、原料の輸出に依存し、工業化、バリューチエンの内に組み込まれていない。金融と経済の地域統合が進んでいるにもかかわらず、競争力、イノベーションにおいて、進歩がない。地域的な補完性の強化、企業家の先進性、市場へのアクセス、税制の改善等の施策が原料の加工、輸出を増進するであろう。




