フォーラム

第8回大使を囲む懇談会開催

  • 濱田駐モザンビーク大使を囲む懇談会
  • 8月25日、国際文化会館において、濵田圭司 駐モザンビーク大使を囲む懇談会が開催されました。概要は次の通りです(会場 21名、オンライン14名参加)。
    【講演要旨】
    1.内政:1975年の独立以来、モザンビーク解放戦線(FRELIMO)が一貫して政権与党の座にある。2024年の大統領選挙では、チャポFRELIMO候補の当選を不服とする対立候補が国外から若者たちにデモを扇動するなど混乱も見られたが、現在は落ち着いている。チャポ大統領のリーダーシップも確固としており、大臣クラスがテクノクラートとなったことから大統領への権力集中は以前より強まっているとの印象あり。
    2.外交:独立戦争時に旧ソ連から支援を受けたことによるロシアとの歴史的繋がりや、中国の経済的影響力拡大については否定のしようもないが、実利に基づく全方位外交を展開。
    3:回廊プロジェクト:モザンビークは「ナカラ回廊」、「ベイラ回廊」、「マプト回廊」といった重要な国際回廊プロジェクトを擁し、インド太平洋への要衝としてFOIPの重要なパートナーである。特に「ナカラ回廊」は昨年のTICAD9でも大きく取り上げられ、日本政府も重点的に支援。
    4.LNG開発事業:同国北部4か所でLNG開発事業が進行中である。このうち、エリア1については、三井物産とJOGMECが主要出資者(20%の権益保有)であり、JBICやNEXIなども関与しているが、2021年には治安情勢悪化により一時中断を余儀なくされた。2026年1月、工事が再開され、警備体制が強化される中で、現在約6000人の作業員が従事。エリア1の完成は2029年の予定。
    5.鉱山開発:世界でも稀有な良質強粘結炭を産出している他、グラファイト(生産量世界第3位)、タンタライト、イルメナイト、ジルコニウムなどが採掘されている。日本政府も、ナカラ回廊の開発を通じた鉱物資源の輸出競争力強化を支援。
    6.ビジネス環境:モザンビークは豊かな天然資源を背景に成長のポテンシャルの高い国ではあるが、国営企業が多く、有望なビジネスパートナーが国内には見つけにくい、外貨不足、ガソリン不足、行政手続きが不透明、といった問題がある。こうした中、大使館としては「ナカラ回廊」開発支援に注力しており、本年3月には「ナカラ回廊開発会議」をモザンビーク政府と共催で開催し、オンラインを含め日本企業関係者100名が参加した。なお、本年4月には、ナカラ港コンセッションの国際入札手続きが開始されたところ。
    7.日本との関係:特筆すべきは、安倍総理(2014年)、岸田総理(2023年)と、現職総理が2度訪問したこと。また、1993年には国連PKOに自衛官を派遣(アフリカでは初めて)。なお2027年は外交関係樹立50周年の記念すべき年に当たる。
    【質疑応答】
    講演を受けて質疑応答が行われました。参加者からは、例えば、①外務省渡航情報変更の可能性、②製造業の現状及び政府の産業政策、③現地電力事情及び今後の見通し、④ナカラ港コンセッション国際入札の現状など、多岐に亘る質問が途切れることなく続きました。濵田大使からは、参考情報にも種々言及しつつ、ひとつひとつに丁寧な回答がありました。

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