講演会イベント2024 |
- 10月17日
- 「アフリカの感染症を知る」シリーズ第12回
今回お話を頂く世界銀行カンボジア事務所上級保健専門官の鈴木千穂氏は、学生時代から始めた日本ユネスコ協会のボランティア活動を通じて、“女性の保健や社会的地位の向上”に取り組むことを目指されました。旧アジア経済研究所スクールや米国コーネル大学・チューレーン大学などで開発・家族計画教育・栄養改善・公衆衛生などを学ばれた後、国連人口基金(UNFPA)やユニセフ、さらには国際NGOなど現場での勤務を経て、2017年に世界銀行タンザニア事務所の上級保健専門官として赴任され、同事務所を拠点にタンザニア、マラウイ、南スーダンの母子保健・栄養問題を担当されました。
現在は、世界銀行カンボジア事務所に異動されていますが、今回タンザニアにて勤務されていた際の調査・研究から、マラウイの感染症状況を中心にお話を伺います。
講 師:鈴木千穂 世界銀行カンボジア事務所 上級保健専門官
テーマ:マラウイの感染症対策
日 時:2024年10月17日 14時~15時30分
司 会:池上清子 アフリカ協会副会長、 野口英世アフリカ賞選考委員、
公益財団法人アジア人口・開発協会副理事長
- 7月25日
- 学術研究会 第9回研究発表会
今般、第9回研究発表会として、慶應義塾大学法学部政治学科の教授である杉木明子先生をお招きして、オンラインによる研究報告をお願いいたしました。
杉木先生は従来からアフリカの難民保護に関する研究を行われて来られましたが、今回は近年アフリカで多発するクーデターによる政権交代に関してのご報告です。特にクーデターに対して、アフリカの地域機構がどのように対応してきたかなどを中心に分析していただきました。
講 師:杉木明子 慶応義塾大学法学部政治学科 教授
テーマ:「アフリカで多発するクーデターに対して地域機構はどう対応してきたか-『アフリカ人権ガバナンス』における地域機構の可能性と課題」
アフリカでは1960代後半から1980年代末までクーデターが多発したものの、1990年代以降、クーデターは減少していった。しかし、2020年代以降、マリ、スーダン、ブルキナファソ、ニジェールなどでクーデターによる政権交代が頻発している。本報告では「アフリカ・ガバナンス・アーキテクチャー(AGA)」の枠組みで活動しているアフリカ連合(AU)などの地域機構に焦点をあて、クーデターが多発したアフリカにおいて、「アフリカ人権ガバナンス」がどのように機能している(又は、機能していない)のかを分析し、地域機構の役割と今後の課題を考察する。
日 時:2024年7月25日(木) 14時から15時30分
司 会:青木一能 アフリカ協会学術研究委員会委員長(日本大学名誉教授)
- 07月04日
- 「アフリカの感染症を知る」シリーズ第11回講演会
今回お話を頂く国連人口基金エリトリア事務所長の大橋慶太氏は、モントリオール大学大学院にて人口統計学を学ばれた後、国連人口基金(UNFPA)に勤務され、セネガル、ニューヨーク本部アフリカ局、チャド、コンゴ民、ガボンでの活動に従事され、現在はエリトリアにて、政府機関への国別援助プログラムの計画、実施、評価のほか、家族計画プログラムの推進、性差に基づく暴力の削減、人口保健調査への技術援助など広く携わっていらっしゃいます。
エリトリアは、アフリカ大陸北東部に位置する国ですが、暑い半乾燥気候・砂漠気候・亜熱帯性高原海洋性気候など混在する、寒暖差が激しくまた降雨量の少ない風土です。
エリトリアでの感染症としては、マラリアを筆頭に肝炎、狂犬病、ポリオや腸チフスなどが見受けられますが、他方近年世界的に流行したCOVID19に関してはあまり発生していないとの情報もあります。独裁国家としても知られている同国の感染症対策について、興味深いお話となっています。
講 師:大橋 慶太 国連人口基金 エリトリア事務所長
テーマ:エリトリアの感染症対策
日 時:2024年7月4日(木) 14時から15時30分
司 会:池上清子 アフリカ協会副会長、公益財団法人アジア・開発協会専務理事、
野口英世アフリカ賞選考委員
- 05月22日
- 学術研究会 第8回研究発表会
当協会では、アフリカに関わる各種の情報収集・分析・発信を主軸とする活動を幅広く長期にわたって展開してきました。近年の日本・アフリカ関係の緊密化やアフリカに対する世界的な注目度の高まりの中で、一層活動の深化と多角化・多様化を求めるために学術研究分野での事業の拡大と充実の一環として、一昨年度より学術研究会を発足させました。
今般、第8回研究発表会として、京都大学および名古屋外国語大学の名誉教授である島田周平先生をお招きして、オンラインによる研究報告をお願いすることになりました。
島田先生は長年アフリカで多発する国内の政治的経済的対立を、地域構造の変化に連動した対立問題として考察されてきました。今回はアフリカの大国であり今後のアフリカ全体の動向にも影響をもたらすであろうナイジェリアの内政問題に関して、ブハリ政権後の2023年5月に第16代大統領に就任したボラ・ティヌブ政権をその政策や政治行動などを分析していただきました。
講 師:島田周平 京都大学・名古屋外国語大学名誉教授 博士(理学)アフリカ協会顧問
テーマ:「ナイジェリア・ティヌブ大統領の 1年を振り返る」
日 時:2024年5月22日(水) 14時から15時30分
司 会:青木一能 アフリカ協会学術研究委員会委員長(日本大学名誉教授)
- 05月16日
- 「アフリカの文化と芸術を知る」シリーズ 第1回講演会
アフリカ協会では、文化・社会委員会の主催で、2016年から「アフリカから学ぶ」シリーズとして、音楽や食文化あるいはアフリカの若者の考え方などアフリカの社会・文化に関するさまざまなテーマを講演会や映画上映などにより7回に亘りご紹介してまいりました。その後新型コロナの感染拡大を機に、保健・衛生面に焦点を当てた「アフリカの感染症を知る」シリーズとして2022年より2025年まで全15回に亘ってご紹介するシリーズを現在開催中で、既に9回を実施致しております。
今般、感染症シリーズと並行して、新たに「アフリカの文化と芸術を知る」シリーズを開始することと致しました。広大なアフリカ大陸の文化は多種・多様であり、それぞれがアフリカ大陸に特有の特徴を持っているさまざまな部族を持つ国々の混合物で構成されています。文化の表現はアフリカ内で豊富であり、またその独特な美術の形態と豊富な文化遺産によっても世界中から高い評価を得ています。皆様にとり非常に興味深いシリーズとなると期待しています。
講 師:上𠮷原和典
アタカ通商株式会社取締役、
日本コーヒー文化学会常任理事・社会・人文科学委員長
テーマ:「アフリカコーヒー買付け現場から」
日 時:2024年5月16日(木)14時から15時30分
司 会:井谷善惠
東京藝術大学グローバルサポートセンター非常勤講師、
帝京大学医学部客員教授、日本コーヒー文化学会会長、
アフリカ協会文化・社会委員会委員
- 05月1日
- 第8回 オンラインアフリカ講座
機関誌「アフリカ」掲載の“アフリカ・ニュース解説”にさらなる詳細な解説及びその後の推移を報告するオンライン・アフリカ講座の第8回です。
今回は、機関誌「アフリカ」掲載の記事とは別に、日本のアフリカ各国に対するODA配分の動機と効果をODA供与額データから読み解くとの趣旨で、長辻貴之 早稲田大学現代政治経済研究所特別研究所員にお話を伺いました。
講演者が過去に実施した分析を発展させ、改訂前の開発協力大綱(2015年–2022年)の期間における援助配分を新たに分析対象に加え、ODA配分の動機を考察し、また、日本のアフリカ各国に対するODAが日本の国益に与える効果も考察致しております。
講 師:長辻貴之 早稲田大学現代政治経済研究所 特別研究所員
テーマ:日本のODAの再考:ODA供与額から読み解く動機と効果
日 時:2024年5月1日(水) 14時より15時30分
司 会:アフリカ協会副理事長 淺野昌宏
- 04月18日
- 「アフリカの感染症を知る」シリーズ第10回講演会
アフリカ協会文化・社会委員会主催「アフリカの感染症を知る」シリーズの第10回講演会です。今回お話を頂く杉下智彦教授は、外科 医師、保健システム専門家、医療人類学者として、
アフリカを中心に 20 年間に 30ヵ国 で保健システム案件の立案や技術指導に携わってこられました。また「持続可能な開発目標(SDGs)」 の策定をはじめ、日本政府及び国際機関の委員を務められるなど国際的にも活躍されました。アフリカの歴史や文化、保健システムへの造詣 が深く、各国の保健システム強化における技術指導、保健政策や戦略計画策定、プライマリヘルスケア、保健医療分野における官民連携促進、ブロックチェーンなどを利用した新技術への革新などを行ったり、またアフリカの伝統医療や妖術の研究、アフリカの社会 起業家育成、若手人材のリーダーシップ育成など、国内外で多彩な活動を展開されてまいりました。アフリカにおける深いご経験と国際的に活躍された知識をお持ちの杉下先生のお話であり「アフリカにおける感染症の世界観と人類の新しい脆弱性」に関して医療人類学的見地から非常に興味深いお話となっています。
講 師:杉下智彦 医療法人観音会 屋久島尾之間診療所 理事長/院長
東京女子医科大学グローバルヘルス部門 客員教授
テーマ:アフリカにおける感染症の世界観と人類の新しい脆弱性
-医療人類学的視点から
日 時:2024年4月18日(木) 14時から15時30分
司 会:池上清子 アフリカ協会副会長、公益財団法人アジア・開発協会専務理事、
野口英世アフリカ賞選考委員
- 03月15日
- 2023年度 アフリカ協会主催 第2回シンポジウム
アフリカでの大任を果たされご帰国された3人の大使の方からそれぞれの勤務地での貴重なるご経験をご報告頂きました。また講演の後、外務省アフリカ部の斉田参事官をモデレーターとして、今後の対アフリカ外交は如何にあるべきかなど語って頂きました。
講 師:前駐カメルーン大使 髙岡 望
前駐南スーダン大使 堤 尚広
前駐ブルキナファソ大使 加藤正明
テーマ:在アフリカ帰国大使によるアフリカ情勢報告
日 時:2024年3月15日(金) 14時~16時予定
司 会:アフリカ協会理事長 草賀純男
- 01月25日
- 「アフリカの感染症を知る」シリーズ第9回講演会
アフリカ協会文化・社会委員会主催「アフリカの感染症を知る」シリーズの第9回講演会です。
今回お話を頂きましたNPO法人ロシナンテス理事長の川原尚行医師は、2002年に外務省の医務官としてスーダンで勤務されていた際に、内戦中のスーダンで医療提供を受けられずに苦しむ患者の状況を憂えて、退官後現地での医療活動を開始されました。当時は内戦の只中であったため、日本政府も支援を出せない状況でしたが、川原医師は2006年5月にNPO法人「ロシナンテス」を設立、また同年国際NGO「ロシナンテス・スーダン」を設立して現在までスーダン・ザンビアなどで医療支援活動を継続されています。
今回の講演の主題は「感染症とデジタル母子登録システム」ですが、妊産婦と乳幼児の保健指導の基礎資料となる「母子健康手帳」は同時に、乳幼児の保護者に対する育児書の役割も果たしており、インフラ施設の整備が遅れているアフリカでは、通信手段としてスマートホーンが一般的となったこともあり、母子健康手帳の機能をデジタル化すれば一層の普及が期待されることとなります。このデジタル登録システムの現状と今後の普及に関して川原医師の現場での活動状況と併せてご講演頂きました。
講 師: 川原尚行 特定非営利法人ロシナンテス 理事長
テーマ:「感染症とデジタル母子登録システム」
日 時:2024年1月25日(木) 14:00~15:30 オンライン(Zoom)
司 会: 池上清子 アフリカ協会副会長、公益財団法人アジア・開発協会専務理事、
野口英世アフリカ賞選考委員