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- 2025年版人間開発報告:選択の問題‐AI時代における人間と可能性
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- 【月刊アフリカニュースNo.155掲載】
- 【月刊アフリカニュースNo.155掲載】
- “Human Development Report 2025: A matter of choice – People and possibilities
in the age of AI”国連開発計画(UNDP)、 2025年5月
https://hdr.undp.org/content/human-development-report-2025
UNDPが毎年発表している報告の2025年版。今年は人工知能(AI)をテーマにしている。主な論点は以下のとおり。
AIは前例のない強力な技術で、その未来像はユートピアともディストピアともされている。しかし重要なのは、AIが何をもたらすかではなく、AIが人間のために機能するにはどういう選択があるか、だ。
全世界的な調査によれば、人間開発指標(HDI)の高低にかかわらずAIは既に相当程度利用されており、人々は人間開発にとって重要な保健、教育、労働の三分野でのAIの有効活用に期待している。
数年前までは、2030年までには高いレベルのHDIが達成されると想定されていたが、COVID19及びその後の回復の遅れで、達成は10年遅れる見込みだ。またHDIに関する国の間の格差も広まりつつある。これまでは製造業の拡大と国際市場への輸出による雇用創出や貧困削減という発展の道筋があった。しかし外部からの不十分な資金、自動化などによる製造業拡大機会の減、貿易摩擦による輸出の減により、その道は閉ざされつつある。そのような時に、AIが人間を疎外するものであってはならない。
AIが人間のために機能するためには、第一に人間とAIが競争するのではなく協力する、相互補完的な経済が必要だ。AIは人間を完全に代替することはできない。AIを生産性向上のために活用しつつ、デジタルデバイドを防ぐ施策が必要だ。
第二に、AIによる革新を、社会的に望ましく、また利益も生む方向に意図的にデザインする必要がある。第三に、人々が自身の生活改善にAIを活用できるような能力開発が必要だ。
技術の発達が人間をより健全で豊かで知識豊富にしたのは、技術そのものに内在する力ではなく人々の積極的な選択の結果だ。AIがニッチから様々な面で人々の生活の中心になるに中、AIが人間開発にもたらす機会をつかむべきだ。低いHDIの国を含め、AIの可能性は大きい。
同報告書に付随する人間開発指標(HDI)でのアフリカは、非常に高いHDI国に、昨年のセーシェル(今年は54位)に加え、モーリシャス(73位)が加わった。また高いHDI国にはアルジェリア(96位)、エジプト(100位)、チュニジア(105位)、南アフリカ(106位)、ボツワナ(111位)、リビア(115位)、モロッコ(120位)が分類されている。一方、低いHDI国(168位~193位)の26か国中、23か国がサブサハラ・アフリカである状況はこれまでと変わらない。尚、日本は23位。




