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- 「2024年版国際債務報告」
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- 【月刊アフリカニュースNo.150掲載】
- 【月刊アフリカニュースNo.150掲載】
- “Iternational Debt Report 2024”
世界銀行グループ、 2025年1月
https://www.worldbank.org/en/programs/debt-statistics/idr/products
世界銀行グループが、同行の債務者報告システムに報告を行っている中・低所得国(世銀の融資対象国)の債務状況について毎年発行している報告書。2024年版では、2023年末の債務の状況が論じられており、総論及び国別のデータからなる。主な論点は以下のとおり。
⚫COVID19は過去のものとなったが、その影響は中・低所得国、とりわけ最貧国に強く残っている。2023年末の中・低所得国の対外債務残高は前年から2.4%上昇し、記録的な8.8兆ドルとなった。その27%を占める中国の対外債務は前年比1.1%減の2.4兆ドルだった。
⚫全ての中・低所得国の債務返済(元本と金利支払い)コストは1.4兆ドルとなり、中国を除くと9,711億ドルで史上最高となった。その原因は過去最高の債務額、過去20年間で最高の金利、対米ドルの通貨下落である。
⚫COVID19の開始以来、債権者の構成が大きく変わった。民間セクターが後退し、世銀やIMFなど多国間金融機関の占める割合がパンデミック前から4%増の15%となった。中国を除く中・低所得の民間債権者への純債務は138億ドルのマイナス(債務支払い額が債務受取額を上回る)となった。(注:中国の対外債務の90%は民間資金)
⚫一方、中国を除く中・低所得国の国民総所得(GNI)に占める債務比率は34.4%で前年とほぼ同様だった。それはドルベースでのGNIが6.3%増加したからだ。しかし低所得国の対GNI債務比率は40.6%だった。パンデミックはこれらの国に大きな打撃を与え、債務返済は社会サービス、インフラ整備など他の重要な支出を圧迫し、経済成長を妨げている。
⚫ポジティブな側面としては、中・低所得国の2024年の経済成長が4.2%と好調なことだ。しかし武力紛争の激化、貿易の細分化、世界的インフレの継続、世界的なリスク回避の傾向、主要国である中国などの経済成長の鈍化、などのリスクもある。
⚫このため、中・低所得国の債務のレベルや傾向を把握することがこれまで以上に重要になっている。世銀は他の国際機関、債務・債権国政府、学術界などと、中・低所得国の債務の透明性を高めるために協力している。