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- 2024年版民主主義指標:代表制民主主義のどこが問題なのか
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- 【月刊アフリカニュースNo.149掲載】
- 【月刊アフリカニュースNo.149掲載】
- “Democracy Index 2024: What’s wrong with representative democracy”
Economist Intelligence Unit (EIU)、 2025年2月
https://www.eiu.com/n/campaigns/democracy-index-2024/
英国のシンクタンクEIUが、165の国と2地域の民主主義の度合いを、1)選挙の過程と多党制、2)政府の機能、3)政治参加、4)政治文化、5)市民の自由、の観点から0点から10点まで点数づけを行うもの。点数に応じ、各国の政治体制を「完全民主主義」、「不完全民主主義」、「ハイブリッド政体」、「権威主義政体」に分類している。2024年版は代表制民主主義をテーマにしており、主な論点は以下のとおり。
⚫2007年に始まった民主主義の後退が続いている。2006年と比較すると、全体平均点数が5.52から2024年には5.17に落ち、民主的な国(完全民主主義と不完全民主主義の国)の数が79から71に減少した。逆に権威主義国家が55か国から60か国に増えた。
⚫調査によれば、民主主義の価値ついては世界的に認識されている。一方、現実の民主主義については高・中所得国を中心に国民の不満が高まっており、日本を含む12の高所得国における不満の度合いは、49%(2017年)から64%(2024年)に高まった。
⚫その理由の第一は政府に対する信頼の低下で、経済・社会的な格差が広がる中、富裕層の利益が優先されていると感じる国民が多い。2024年には70か国以上で選挙が行われたが、経済的な不満が与党への厳しい票に現れた。汚職が不平等を招くと考える人々も多い。
⚫第二の理由は、政治家の問題だ。政党が伝統的な支持基盤を失うとともに政治家がプロフェッショナル化して国民から離れたこと、政党間の政策の差異が縮小し選択の幅が狭まったこと、テクノクラート中心の政府が短期的問題の解決に注力し、長期的ビジョンを提示できないことだ。また市民が政治に参加する機会も限られている。
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⚫サブサハラ・アフリカの民主化指数は2024年も低下した。クーデターは1件も起こらなかったが、軍事政権の支配が続いている。2024年の選挙では、与党があらゆる手段で政権維持を図る例が多くみられたが、南アフリカの連立政権設立や、ボツワナ、ガーナ、モーリシャス、セネガルの平和的な政権交代は良い兆候だ。