皆様に参考となる資料を紹介するコーナーです。
お忙しい方でも、手軽にデータやトピックスにアクセス出来るように
工夫しています。
ご興味のある資料は検索してみて下さい。
- 「人間開発報告書 2021/2022:不確実な時代、不安定な生活-変革する世界の中で未来を作る」
- 【月刊アフリカニュースNo.120掲載】
-
“Human Development Report 2021/2022 Uncertain Times, Unsettled Lives: Shaping our Future in a Transforming World”
UNDP(国連開発計画)、9月
Human Development Report 2021/2022 | United Nations Development Programme (undp.org)
* 通常毎年発行される報告書であるが、2021 年版と 2022 年版を統合して発行されたもの。2019年版で不平等がテーマとして設定され、2020 版でその起源や悪化について述べたことに基づき、不確実性をテーマとして設定し、それが人間開発にもたらす影響やそれを克服する道を論じることを目的としている。
* 主な論点は以下のとおり。
1) パンデミックがほぼ全ての国で人間開発を後退させたことに加え、ウクライナ戦争が状況を悪化させている。不確実性は古くから人類が直面してきた現象であるが、現代の不確実性は地球の危険な変化、産業化された社会のあり方、そして社会的・政治的分極化の悪化、という特徴を持つものでる。
2) 不確実性に対応するためにはガバナンスや世界公共財への
「投資(Investment)」、不確実性を緩和する「保健(Insurance)」、そして未知の課題に対応する「革新(Innovation)」という3つの”I”である。
3) 現在流布している将来に関する情報のほとんどは予測に基づくものである。しかしそれに加え、より望ましい将来像を想像することも重要である。
*報告書の資料として毎回掲載されている「人間開発指標」では、
アフリカの最高位はモーリシャス(63 位)、2 番目はセーシェル(72 位)である。その他の国の多くは下位に位置しているが、人間開発指標の順位が1人あたり GNI の順位を大きく下回る(20 位以上)の国(ナミビア、エスワティニ、赤道ギニア、モーリタニア、コートジボワール、ナイジェリア、ジブチ)が目立つのが特徴である。