皆様に参考となる資料を紹介するコーナーです。
お忙しい方でも、手軽にデータやトピックスにアクセス出来るように
工夫しています。
ご興味のある資料は検索してみて下さい。
- COVID-19の後の世界:99人の専門家の見解、ノーマルに帰ることはない」
- 【月刊アフリカニュースNo.100掲載】
-
I spoke to 99 big thinkers about what our ‘world after coronavirus’ might look like – this is what I learned” The Conversation、11月12日
Adil Najam,(Dean, Frederick S. Pardee School of Global Studies, Boston University)
https://theconversation.com/i-spoke-to-99-big-thinkers-about-what-our-world-after-coronavirus-might-look-like-this-is-what-i-learned-146986
著者は190日間に99人の各界の専門家もインタビューした。
1.分野は;通貨から債務、サップライチェインからと貿易、仕事からロボット、
ジャーナリズムから政治、気候変動から人権、e-コマースからサイバーセキュリティ、
絶望からメンタルヘルス、ジェンダーから人種差別、美術から文学、希望から幸福で
ある。
原文を開くと各分野はリンクされていて,YouTubeで一部の専門家のインタビューを
5分前後見ることが出来る。あるいは、Pardee Center Boston Universityの下記
のURLを開くと。99人の全員の名前と各専門分野についてのYouTubeを見ることが
出来る。
https://www.bu.edu/pardee/research/worldaftercorona)
2. 簡単なまとめ:
1) COVID-19によって起こされた混乱は加速する
既存の病状を持つ人々がウイルスの影響を最も受けやすいように、危機の世界的な
影響は既存の移行を加速させるであろう。貿易政策の専門家ダニ-・ロドリックは、
パンデミックはCOVID-19の前にすでに動いていた「超グローバリゼーションから
の撤退」を急がせるであろう。パルディー・スクールのエコノミスト、ペリー・
メーリングは、「社会は永久に変容するだろう、そして、現状に戻ることは、
可能だと思う」
2)政治はより激動するであろう専門家は誰もが政治がパンデミック以前より激しい
乱流になることを予測している。ノーベル賞を受賞した経済学者のアンガス・
ディートンは、「進歩を見る前に20年から30年」かかる暗い段階に入るかも
しれない。COVID-19は、政府の能力、ポピュリズムナショナリズムの台頭、
専門知識の横並び、多国間主義の衰退、さらにはリベラルな民主主義そのもの
の考え方に対する根本的な疑問を強く投げかけている。
COVID-19は、現在の大国間の権力のライバル関係を加速し激化させ、その影響は、
アジア、ヨーロッパ、アフリカ、ラテンアメリカ、中東全域に影響を及ぼすで
あろう。
3)パンデミックで身につけた習慣は持続するであろう。
多くの専門家はパンデミックの間に開発された習慣は消えることは無かろうと
言っている。
ZOOM, 自宅で働くレモートワーク、より多くのロボットの使用、宅配、自動化
されたサービス、レモート診療、ビジネスのデジタル化等々。
4)危機は機会を生み出す科学ジャーナリストのローリー・ギャレットは、我々の経済・
社会システムの不正に対処する機会を想像している。「かつてのように行われる活動
は一つもないだろう」と彼女は言う。エコノミストのトーマス・ピケティは、我々は
「福祉国家にもっと投資する」ことを学ぶことを望んでいる。「COVIDは、(医療
システムとインフラへの)公共投資の正当性を強化する。軍事歴史家アンドリュー・
バセビッチは、「21世紀の国家安全保障の定義」についての対話を期待する。
ノアム・チョムスキーは、「私たちが住みたい世界はどんな世界であるか?」を自問
する必要があるのではないか。
「編集者の独り言」わが国をはじめ、先進国、途上国が使ったCOVID-19対策関連資金を
合計すれば(難しいとおもいますが)、その何分の一でパンデミック以前の多くの経済
社会問題は、解決できたのではないでしょうか?そうであれば、パンデミックの弊害は、
今より少なかったのではないでしょうか。優先順位を間違えてはいないでしょうか。